ぬるま湯につかる

地方都市に暮らす30代薄給会社員の株やら暮らしのちょっとした記録

祖父母の土地が知らぬ間に工事現場になっていた記録

1年の半分があっという間に過ぎた。

思い返せばこの半年間は、親族の孤独死、母方の祖母と暮らし始めたこと、空き家に関する問題など、社会問題となっている出来事が身近で起こった。

 

そんな中でも2018年上半期、私が衝撃を受けた出来事は「祖父母の土地が知らぬ間に工事現場になっていた事件」である。

 

事の発端は、約10年前の父方の祖父母の死から始まる。

祖父母の土地は自宅と小さな畑、アパート経営をしていた建物と駐車場があり、そこそこの広さがあった。

祖父母とは、私の小さな頃から折り合いが悪くほぼ交流もなかったため、祖父と祖母が亡くなった後は「空き家」となっていた。

それから数年間のほほんと暮らしていた我が家だったが、空き家対策特別措置法の施行を機に「空き家問題」は他人事ではなくなる。

その後なんだかんだあり(いろいろな事件があったが割愛)2年ほどかけ、父と母がなんとか空き家を更地にするまでに漕ぎ着けた。それが一昨年のことだ。

 

そして現在、祖父母の土地はアパートのみを残して(アパートに住民はいないが、すべて壊して更地にしてしまうと固定資産税が数倍に上がるため)空き地となっている。

問題はここからだ。

今年の春、父と母は土地関連の相談のため、祖父母の土地がある隣県まで行くことになった。その際、例の土地に立ち寄り、事件が発覚したのだ。

空き地となったその土地に、トラック数台が置かれ、プレハブの小さな事務所が建ち、工事現場になっていた(母談)。

まさかの何の知らせも受けずに工事現場になってる事態に驚愕。

念のためだが固定資産税の未払いはない(母談)。

工事現場の責任者曰く、「誰も住んでいない空き地だと思ったので使った。許可はそこに住んでる〇〇さん(会ったこともなく交流もない父の遠い親戚)に取った」とのこと。

すでに工事は始まって1ヶ月も経過していた。

土地の持ち主の連絡先を調べもせず、連絡する気もなく重機まで入る大掛かりな工事を出来るものなのだろうか。

勝手に土地を使うような雑な仕事の仕方をする工事会社は、父と母が知らなければそのままゴミも置いていく可能性だってあった。そんなことをされたら処分費用は誰が出すのだろう。

 

結局のところ、工事は現在進行系だ。

担当の不動産屋さんを通じて、工事期間中は賃貸料が支払われるらしい。

だが、問題はお金じゃないのだ。連絡もなしに工事を進める仕事の雑さに憤慨している。

 

正直、あの土地は誰も欲しくない。売りたくても何年も買い手がつかない。

いらない土地は自治体だって引き取ってくれないのだ。

今の私なら父をなにがなんでも家庭裁判所に連れて行き、相続放棄を3ヶ月以内にしてもらうのだが、当時高校生だった私が相続放棄など知るわけもない。

冷たい娘だという自覚はあるが、仮に父が亡くなったら確実に相続放棄をする予定だ。

まあ、相続放棄したとしても、税金から逃れられるだけで土地の管理からは逃れられないのだが。

いつまでも過去のことを考えても何も変わらないので、今後できる対策だけを粛々と進めて生きていく、そんな2018年上半期の振り返り。

 

  

今週のお題「2018年上半期」