ぬるま湯につかる

地方都市に暮らす30代薄給会社員の株やら暮らしのちょっとした記録

モーモールルギャバンの記録

初めてモールルの「ユキちゃんの遺伝子」を聴いたのは8年ほど前だった。こんなに気持ち悪くて、かつ切ない歌詞、中毒性のある音を出すバンドはいないのではないか!  と衝撃を受けた。

当時聴いていたBUMPのように、見えないものをみようとして望遠鏡を覗き込む小洒落さなんてなくて、見えないものをみようとして直に覗き込むのがモールル。厨二をこじらせた女子高生時代の私の心を鷲掴みである。

近頃はだいぶまろやかになったけれど、昔のモールルの曲は変態臭が半端ない。その反面「コンタクト」「悲しみは地下鉄で」などちょっとセンチメンタルな曲も多数。コンタクトは繰り返し聞いても私の中でいい曲過ぎて心にじんわりくる。

それからキーボードの演奏も圧巻。ヴォーカル・ドラム、ベース、キーボードのスリーピースバンドだが、ギターがいないなんて感じさせない。ただのパンティーパンティーと言っている変態バンドではないのだ。

先日、そんなモールルのライブに行ってきた。モールルのライブは飛んで跳ねる系で好きだ。モールルのライブはいつ行ってもハズレなしの楽しさがある。定番は「サノバビッチェ」や「POP!! 烏龍ハイ」「サイケな恋人」などなど。

去年行ったライブでは、ライブハウスがパンティーコールで包まれていたあのモールルは今いずこ、フェスで入場規制がかかっていたモールルのは今いずこと、勝手にやるせない気持ちになったのだが、今回は前回よりも人が集まっていてほっとした。好きなバンドには自分からはほど遠い素敵な夢を見られる存在でいてほしい。